全般2025年07月24日

「信頼できる情報を手に入れたい」「SNSやネットニュースだけでは物足りない」――。そんなあなたにこそ、新聞は頼れる情報源です。この記事では、新聞の種類や特徴、買い方、効率的な読み方を解説します。

新聞とは?明治期から続くニュースメディアの代表格

新聞は、文字や写真で社会の動きを記録し伝える紙の情報メディアです。
現在、日本新聞協会に加盟する新聞社は約100社で、インターネットが登場するはるか前の明治期から新聞の発行を続けている新聞社も多く存在します。
ちなみに「新聞」という言葉はもともと「ニュース」の訳語。たくさんの新聞が生まれた明治時代には、ラジオもテレビもネットもまだありません。ニュースを印刷して報じる紙のメディアそのものが「新聞」と呼ばれるようになりました。
多くの新聞は毎日発行されています。新聞1部のボリュームは20~40ページほど。全体でおよそ200本の記事が掲載されていると言われています。

特に注目したいのは、「○○新聞」「○○新報」といった新聞名が書いてある1ページ目。この「1面」には、その新聞社が「その日、日本や世界で起きたことのうち、最も社会に影響がある」と判断した重要なニュースが掲載されています。
さらに、すべての新聞記事には、その記事のポイントを10文字程度で表現した「見出し」が付いています。見出しや記事の大きさでニュースの重要度がひと目で分かるのも新聞の特徴です。

「新聞の各ページは、政治、経済、国際、文化、スポーツ、社会など
ジャンルごとに分かれているよ。お気に入りのページを探してみよう!

ブンぱくん:ニュースパーク(新聞博物館)公式キャラクター

新聞の種類とジャンルの特徴を比較

一般紙幅広いジャンルのニュースを発信

  • 全国紙

    • 朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞、産経新聞の5紙を指す
    • 国内外に取材網を持ち、日本全体を見回した上でニュース価値を判断
    • 政治・経済・国際・文化など幅広い分野を網羅
  • ブロック紙・地方紙

    • 地元に手厚く取材網を構築し、地域住民の目線でニュース価値を判断
    • 地元の行政・経済・事件・イベント情報など、地域ニュースが満載
    • 教員などの人事異動情報、お悔やみ情報も充実

専門紙・業界紙特定の産業や分野に特化した新聞

  • 専門紙・業界紙

    • 特定の産業や分野に特化した新聞で、情報の専門性が高い
    • 業界関係者向けに最新動向を詳細に報道

スポーツ紙スポーツ・エンタメを中心に発信する新聞

  • スポーツ紙

    • 野球・サッカーなどのスポーツや、競馬、釣り情報、芸能ニュースが中心
    • 写真も豊富で、読みやすく親しみやすいスタイル

運命の一紙と出会える!新聞ルーレット!

お住まいの都道府県を選ぶと
その地域で読める新聞がランダムで表示されます。

新聞ってどこで手に入る?3つの購入方法

  1. Method 1定期購読(宅配)

    新聞各社のウェブサイトや新聞販売店から申し込めます。
    毎日自宅に届き、1部ずつ買うよりお得だし、無料の試し読みもできるよ!

  2. Method 2コンビニ・駅の売店で購入

    • 好きな新聞をその日の気分で選べる
    • 朝の通勤途中や出先で手軽に入手

    新聞は図書館にも置いてあるよ。
    その地域で読める新聞を、ゆっくり読み比べてみてもいいかもね。

  3. Method 3ニュースサイト・アプリで読む

    新聞各社のニュースサイト、アプリから申し込むと、スマホやパソコンで手軽に読めるよ。
    キーワード検索、お気に入り登録(クリッピング)などが便利!

新聞のおすすめポイント

  1. POINT 1

    正確な情報があなたの知識・視点をアップデート

    新聞記者はとことん現場主義。事件や事故が起きたらすぐに現場に駆け付け、目と耳と手をフルに使って情報をインプットします。さらに記者は日々、キーパーソンのもとに足を運んで情報をキャッチします。1本の記事を書くために、当事者や関係者、専門家らたくさんの人に直接話を聞くこともあります。
    記者が書いた原稿は、複数の人が厳しくチェックします。経験豊富な先輩記者や言葉のプロである校閲記者が、原稿に誤りはないか、一方的な主張だけを扱っていないかを必ず確認します。
    新聞記事はこうしたプロセスを経て、裏付けの取れた確かな情報だけを皆さんに届けています。

  2. POINT 2

    日本・世界のアレコレが一覧に
    社会の動きが効率よくわかる

    新聞は専門の編集者によって絞り込まれた情報が掲載されていて、効率よく情報を一覧できます。紙面を広げることで、その日、日本や世界で起きた重要なニュースを一目で把握できます。 新聞記事はそれぞれ、見出しや記事の大きさ・長さ(紙面を割くスペース)が異なります。こうした新聞ならではのレイアウトから、ニュースの重要度が視覚的に伝わり、社会の流れを効率的に、短時間でつかむことができるのも新聞の特徴です。

  3. POINT 3

    思わぬ発見で視野が広がる

    新聞を読んでいると当初の目的とは別に、ふと目に留まった記事から思わぬ発見をすることがあります。こうした偶然の出合い(=セレンディピティー)は、紙の新聞ならではの魅力です。自分の関心領域の外にも自然と目が向き、知的好奇心や視野が広がります。

新聞の読み方115“速読”のコツ

読み方にルールはなし。毎日15分を目安に読み続けてみよう!

  1. STEP 1

    まずは見出しの
    「ブラウジング」から

    見出しは記事のポイントを10文字で伝える“究極の要約”
    まずはすべてのページをめくり、見出しだけをざっと眺めてみましょう!
    新聞はたった20回めくるだけで
    “社会のいま”をざっくりインプットできます。

  2. STEP 2

    1面で今日の
    主なニュースを把握

    1面の記事を読んで、その日のトップニュースをチェック!仕事やくらしに関わるトピックが1面に載ることも多いです。
    時間が無い時は、見出しとリード文(最初の1段落)を読むだけでOK。新聞記事はリード文だけで記事の要旨が分かるように書かれています。

  3. STEP 3

    見出しを読んで気になった
    記事をじっくりチェック

    新聞はページごとにジャンルが分かれています。見出しを読んで気になった記事や、自分の好きなジャンルのニュースをじっくりと読むと、理解が深まります。
    新聞は朝に読まなくてもOK。夜の帰宅後に時間をかけて読むもよし、週末に1週間分をまとめて読むもよしです。

シーン別新聞はこんな時に役に立つ!

ビジネススキル/ビジネスリテラシーを向上させたい

  • 商談や社内会議のネタの宝庫

    新聞を読んでいると取引先や上司とのコミュニケーションが円滑になります。商談や社内の朝礼で相手の関心を引く話をするためには、事前の情報収集が欠かせません。国内外の経済情報や政治動向など、新聞はビジネスに役立つ情報が盛りだくさん。「新聞を読んでいるビジネスパーソン」は信頼されます!

  • 幅広い教養と多角的な視点が身につく

    社会で活躍している人材には、幅広い教養と柔軟性を持ち合わせているという共通点があります。新聞には幅広いジャンルの記事が掲載されており、異なる視点や考え方に触れるきっかけになります。

  • 社会の先行きを見通せるようになる

    さらに、社会人は「先を読む力」も必要です。新聞を読んで社会を俯瞰することで、物事を大局的に考えられるようになります。世の中の流れと先行きが読めるようになれば、質の高い仕事につながります。

就活・進路選びに迷わない

  • 業界研究・企業選びの材料に

    当研究所が実施した就活経験者363人へのアンケートによると、77%の人が「就活中に新聞を購読していた」と回答しました。ある企業の人事経験者は「自分の半径5メートルにしか興味がない人を採用したい企業はありません」と断言します。新聞は特定の企業動向だけでなく、幅広い業界のトレンドや社会的役割を知るツールとしても役立ちます。

  • 「最近気になったニュースは?」面接で聞かれても困らない

    就活の面接ではよく「最近印象に残ったニュースを教えてください」と聞かれます。でも、単にニュースの感想を答えるだけでは不十分。「大学の学びと社会の出来事を結び付けて考えられているか」を企業側は見ています。新聞でニュースを知る習慣を身につけると、面接やエントリーシートで作成に役立ちます。

  • 気になった記事はノートやスマホに保存しよう

    新聞は自己分析にも役立ちます。新聞を読んで気になった記事を毎日一つ切り抜いてノートに貼ってみましょう。ある程度続けた後に見返してみると、興味ある分野の共通項が見えてくるはずです。新聞を読むと、自分が「本当にやりたいこと」を知るヒントが得られます。

育児・子どもの教育の味方

  • 暮らしを支えるヒントが満載

    子育てや仕事と育児の両立に悩んだら、新聞を読む習慣をつけてみませんか?
    新聞の「くらし面」には、家事の時短テクニックや育児の悩みに対する専門家のアドバイスなど、将来の生活や子どもの教育に役立つヒントが豊富に掲載されています。新聞を読むと思考が整理されストレスケアに役立ちます。子どもが寝ている時間帯(早朝、昼寝中、夜間など)に読んでみるのがおすすめです。

  • 子どもの興味・関心の幅が広がる

    新聞を読むと、思いがけないトピックと出合うことがあります。子どもに様々な話題を提供できると、子どもの好奇心が高まり、これまで興味がなかったことに関心を持つきっかけになります。

  • 新聞で学力・集中力がアップ!

    新聞を使ったミニゲームに親子で取り組むと、集中力が高まる、興味の幅が広がる、語彙(ごい)が増える――といった効果が確認されています。さらに、新聞を読む子どもの方が、読まない子と比べて全国学力テストの正答率が高い傾向にあります。