「しんぶんちゲーム」は、新聞を使って気軽に楽しめるミニゲーム。子どもの思考力・判断力・表現力などを養えるミニゲームが39種類収録されています。「スピード」「アクション」「コミュニケーション」の3つのジャンルがあり、どれも新聞さえあればすぐに遊べます。今回は「しんぶんちゲーム」を開発した大谷直史さん(鳥取大学准教授)とともに、「しんぶんちゲーム」で遊んでみました!4人の小学生が3つのゲームにチャレンジした結果、予想外の盛り上がりに!
目次
「しんぶんちゲーム」で遊んでみた!
「しんぶんちゲーム」開発者の大谷です。新聞が遊び道具に?どうやって遊ぶの?いろいろ気になるかと思いますが、とりあえずやってみるのが一番。さっそく遊んでいきましょう!
ゲーム①新聞記事から「強い」言葉を探せ!|見つける過程で思考力が育まれる
今回は、小学校低学年から高学年の幅広い年齢の子が集まったので、難易度「中」のゲームを選びました。しんぶんちゲームの推奨年齢は4歳以上です。それぞれのゲームには難易度が設定されているので、お子さんの年齢や能力に合わせてぴったりのゲームを選べます。
1 「ストロング」のルールと遊び方
まず、小学生4人が挑戦するのは「ストロング」。このゲームでは、プレイヤーが新聞から「一番強い」と感じる言葉を見出しや記事の中から探し、どんどん発表していきます。制限時間は1分です。4人が見つけた言葉の中から審判が「これが一番強そう」と思う言葉を選びます。一番強そうな言葉を見つけたプレイヤーが勝ちです。
「よーいスタート」の合図とともに、新聞に顔を近づけて必死に探すお子さんたちの姿は、まさに真剣そのもの。
「ストップ」の合図とともに、発表タイムに移ります。みんな自信満々に「これが一番強い」と元気よく発表してくれました。
医療機器の「ネプライザー」と回答したゆずきさんは「なんとなく強そうに感じた」とのこと。確かになんとなく強そうで妙な納得感が。ユニークな発想にみんな感心しきりでした。
審判役の大谷先生が「一番強そうな言葉」に選んだのはれんさんの「世界トップ」。「えっ、それが強いの?」「確かに強そう」「世界トップには勝てない」と、審判の判定も込みでみんな大盛り上がりです。
カタカナや濁点があると強そうに感じますよね。物理的なもの、心理的なもの、何に「強さ」を感じるかは人それぞれ。価値観の違いを楽しんでもらえたら良いですね。
ゲーム②言い訳に使えるフレーズを探せ!|発想を広げて表現力を鍛える
2 「モシモ『宿題」」のルールと遊び方
次に挑戦するのは「モシモ:宿題」。プレイヤーは新聞の見出しや記事の中から、学校の宿題を忘れた時に使える言い訳を探します。「これなら先生が許してくれそう」と思う言い訳を見つけましょう。2分たったら、1人ずつ答えを発表します。審判が「一番説得力がある」「自分も使ってみたいな」と思った言い訳を見つけたプレイヤーが勝ちです。
わかりやすい言葉が並ぶテレビ欄が有利だと気づいた子どもたち。みんな一斉にテレビ欄のある紙面に切り替えて臨戦態勢に。
スタートの掛け声と同時に言い訳を探していきますが、今回はちょっと苦戦している様子。みんな照れながら発表してくれました。
今回も個性あふれる回答がたくさん飛び出しました。れんさんの「台風22号が来たから宿題ができません」という思いがけない答えに、みんな爆笑!りおさんの「物忘れがひどくなりました」というユニークな言い訳は、テレビ欄に載っていた広告を見て思いついたそうです。その発想力に大谷先生も感心しきり。
「見つけられなかった」と照れくさそうにするお子さんもいましたが、必死に探す過程で語彙が増えたはず。大谷先生も、お子さんたちの成長を感じながら、ほほ笑ましく見守っていました。笑い声が絶えず、温かい雰囲気に包まれた楽しい時間となりました。
このゲームは難易度が高く、表現力が求められます。「言い訳」だからこそ、先生を納得させる言葉を見つけなければないけません。大喜利のように、気の利いたことや面白い発言で場を盛り上げるのがポイントです。言い訳をゼロから考えるのではなく、新聞から探すことでどんどん楽しい発想が生まれます。
低年齢向けの「しんぶんちゲーム LIGHT」も充実
最後に挑戦するゲームは、難易度を落とした「しんぶんちゲームLIGHT」から。就学前の子どもでも簡単に取り組めますよ。
3 「食べ物の名前をたくさんさがせ」の遊び方
「しんぶんちゲーム LIGHT」のお題は全部で20種類。今回はその中から「しんぶんの中から食べ物の名前をたくさん探せ」というお題に挑戦しました。
まず、好きな新聞のページを1枚選び、みんなで「よーいスタート」の合図を待ちます。スタートしたら食べ物の名前を探し、ペンで丸をして印をつけておきます。
「これは食べ物に入る?」「まだ1個も見つけられていない~」とみんな真剣に取り組んでいる様子。食べ物の名前を見つけては「あった!」と大喜びするお子さんも。あっという間に2分が過ぎ、それぞれが見つけた食べ物を発表していきます。
今回は、テレビ欄から魚を中心に14個も見つけたりくとさんが見事勝利!魚の名前をひとつひとつ読み上げるたびに、他のお子さんたちから「すごい」と歓声が上がります。聞いたことのない魚の名前が出るたびに、みんな「そんな魚がいるの?」と驚きの声をあげて大盛り上がりです。
さらに、りおさんのユニークな回答「す(酢)」には、「それもいいんだ!」とみんなびっくり。お子さんたちだけでなく、ママたちも「おもしろい発想」と感心していました。
運も味方して、たまたまスポーツ新聞の釣りコーナーや食べものの番組が掲載されていたページを選んだ子たちが有利になりました。知識や語彙だけでなく、運にも左右されるのが「しんぶんちゲーム」の面白いポイント。また、「す(酢)」を選ぶといったように、発想力も刺激されますね。
「しんぶんちゲーム LIGHT」はこちらから無料ダウンロードできます
しんぶんちゲームを遊んでどうだった?「次はきょうだいでやりたい!」「いろんな言葉を発見できた!」
食べ物を探すクイズは漢字もあって、探すのが難しかったけど面白かった!宿題を忘れた言い訳を探すゲームは、自分も同じような時があるから特に楽しめたよ。次はお母さんに読んでもらって、弟とやりたいな!
新聞にはいろんな言葉が載ってるんだなあと思った。1番面白かったのは、わかりやすい食べ物を探すゲームかな。宿題を忘れた言い訳を考えるゲームは、実際に宿題のことで言い訳をしたことがないから難しかった(笑)
難しかったけど、とっても楽しかった!制限時間があると焦ってしまって、なかなか言葉を見つけられなかったのが悔しい~。次は焦らず探したい!
ゲームは難しかったけれど、考える力がついた気がする。食べ物ゲームは、食べ物をいっぱい見つけられてうれしかった!次は家族とやりたいな。
ゲーム感覚で活字に親しむきっかけに
子どもたちのゲームを見守ったママたちにも感想を聞いてみました。
一緒に探してみましたが、大人でも意外に探すのが難しいなと思いました。子ども目線の言葉の選び方や発想がとても面白かったです。あまり活字に慣れていない子は「新聞=文字がいっぱいで苦手」となりがちですが、ゲーム感覚で字を読めるので、新聞を身近に感じることができ、とても良いなと思いました。
普段勉強の話をすると嫌がるのですが、しんぶんちゲームは真剣に楽しんでいてびっくりしました。本人はゲーム感覚でしたが、国語の勉強になっているので、とても有意義な時間が過ごせました。子どもならではの視点が面白かったです。ひらがなやイラストの多い子ども新聞やスポーツ新聞でやってみるのも面白そうだと思いました。余談ですが、久しぶりに新聞を触ったので、めくる音や手触りが心地良かったです。
いつもは同じ新聞を使うことが多いのですが、今回はスポーツ新聞も加えて、1回ごとに紙面を選べるルールにしました。子どもたちはどの新聞、紙面が良いのかを慎重に考えて選び、いつもより積極的に取り組んでいたように思います。問題を発表してから紙面を選ぶ方法も面白いのかなと、新しい遊び方を見つけることができました。
今回遊んだ「しんぶんちゲーム」について、より詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。「しんぶんちゲーム」のおすすめの遊び方や効能、300人のママ・パパに聞いた人気の言葉遊びなどを紹介しています。毎日の遊びに迷った時の参考になりますよ。
子どもの力を伸ばす「しんぶんちゲーム」遊び方キットは無料でダウンロードできます
小学生4人が参加した「しんぶんちゲーム」体験会は、子どももママも「意外と難しい!」「そんな発想があるんだ!」と盛り上がりました。子どもたちは新聞を通して多くの言葉に触れる楽しみを感じていました。難しい問題も豊かな発想で乗り切る子や、どの紙面を選べば有利になるのかを考える戦略家の子もいて、参加者は表現力や思考力も刺激されていたようです。
ママの感想にもあったように、「しんぶんちゲーム」は遊びながら国語を勉強できるメリットもあります。用意するのは新聞だけ。ゲームキットを下のリンクからダウンロードし、ぜひ親子でチャレンジしてみてくださいね!