コロナ禍の就活 味方は新聞

 

「ガクチカ」「自己PR」の尽きない悩み

就職活動は、人生を真剣に考えるタイミング。ゆえに、悩みは尽きない。新型コロナウイルスの収束が見通せない昨今、コロナ禍の就活に直面している学生はもちろん、そんな先輩たちの就活を見て、不安になる下級生も多いのではないだろうか。特に、コロナ禍で満足いく大学生活がおくれずにいるのに、「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」や「自己PR」など、企業が求める内容がコロナ以前と変わりないのも気になるところ。

そこで、すべての学生に朗報だ。コロナ禍の就活をスムーズに進めるために、学生でも手軽に始められる対策がある。それは、ズバリ新聞だ。「ガクチカ」や「自己PR」に欠かせない自己分析力や表現力。さらには、就活に欠かせないポイントまで。これらを日々の新聞習慣で養うことができる。

実際、新聞科学研究所では、過去「内定数 新聞で増える(※2020年2月公開)」として「2社以上内定した割合が購読学生で21.9ポイント高い」というデータを紹介した。今回は、新たな調査結果を基に、コロナ禍で悩める就活生をグッと後押ししていきたいと思う。

 

読んで見つかる 自分のセールスポイント

 「ガクチカ」や「自己PR」において、自分の経験の地味さに悩む学生も多いだろう。例えば「サークルは中途半端だし、バイトも目立った経験があるわけじゃない」と落ち込んではいないだろうか。

 しかし、大切なのは、採用担当者に「自分の強み」を明快に伝えること。派手な経験でなくても、そこから「自分の長所と短所」を見極めることができれば、個性ある「自分の強み」を伝えることができるはず。

 そこで、見逃せないデータがある。「自分の長所・短所をよく理解している」と回答したのは、購読者で67.2%、非購読者で60.2%と、7ポイントの差がついた。自己分析でつまずく就活生もいるなか、日々の購読で幅広い情報に触れることで、自分の得意分野や補うべきスキルが明快になってくるのかもしれない。

 

面接で差をつける表現力 新聞が磨く

自分の強みは見つかったけど、口下手だから本番が心配、という悩みもあるだろう。確かに、自分の魅力を堂々と伝えられる人は、面接官の印象に残る可能性が高い。そんな中、「自己PRに自信がある」と答えた購読学生は27.7%。非購読学生の12.4%に対し、15.3ポイント上回った。

面接では、自分の魅力を的確に言い表す力が求められる。当たり前になりつつある非対面の選考でも求められるものは同じだ。新聞はプロの手で磨き抜かれた文章が、勢ぞろいしている。厳選された言葉をインプットする習慣が、おのずと表現力を育み、就活本番でも自分の言葉としてアウトプットされるのかもしれない。

コロナ禍で揺れる就活事情だからこそ、自分の確固たる強みを理解し、ブレることなく企業に伝えていきたいところ。自分の軸をしっかり持つことは、採用の通過率をあげるだけでなく、入社後のミスマッチを減らすことで、理想のキャリアプランを実現してくれるはず。

就活で迷えるときは、あてもなく自分探しをするよりも、まずは新聞を開いて自分の強みを探してはどうだろうか。

2023年3月23日公開

【出典】
新聞科学研究所。2021年12月、全国ネット調査。
新聞購読者/非購読者における調査(N=2678)
※本調査では定期購読だけでなくコンビニや売店など店頭での購入も購読と定義する。