【就活を考え始めたあなたへ】内定者が語るいつから始める?何から始める?

 


[この記事で分かること]

①内定者が語る「就活、いつから始める?」「何から始める?」

②キャリア支援のプロが教える志望業界の絞り方

③内定獲得に近づく新聞の読み方とデジタル版の使い分け方


 

 就活っていつから動き始めればいい? そもそも、何から始めたらいい?

 就活を意識し始めると、誰もが気になるこのギモン。幅広い業界で短期のインターンシップを経験し、資源・エネルギー関連の企業から内定を得た学習院大4年の若佐大夢さんに、就活準備で大切なことや学業と両立するコツを伺いました。若佐さんが大事にしていたことは、本選考が始まる前に「就活に慣れること」だそう。そのための工夫も話してもらいました。

 

 

 この記事は、2022年10月開催の大学生向けイベント「あなたのやりたいことが見つからない3つの理由」の特別編です。イベントレポート前編】【後編を読んだ学生の皆さんから届いた質問に、内定者の若佐大夢さん、キャリアコンサルタントの羽田啓一郎さん、朝日新聞社の諸麦美紀さんが答えます。

 

 

 

※若佐さんの略歴は2023年2月の回答時のものです

Q. 若佐さんは学業と就活、どのように両立していましたか?

若佐さん 僕の場合は、大学3年の夏ごろから就活を意識し始めました。内定先が決まり、就活を終えたのは4年の6月です。

 しかし、僕の話は一例にすぎません。特にマルチタスクが苦手な人は、無理に両立を目指すのではなく、3年の1月までは学業に集中することをおすすめします。

 ただし、それまでも学業の合間に業界研究やエントリーシート添削などはするべきです。そして2月から本腰を入れれば、ある程度経験値を積んだ状態で本選考に挑めます。

 

Q. 就活対策は具体的にどのようなことをしていましたか?

若佐さん 時期によっても異なります。インターン先を探していた時は、グループディスカッションの練習を多めにやりました。大学3年の1月以降はWebテストやエントリーシートの添削、面接練習を繰り返し、ぶっつけ本番で挑むことがないよう心掛けました。

 就活対策は、常に「慣れること」を意識して進めていました。エントリーシート添削や面接練習を増やしてフィードバックをたくさんもらい、その原因を特定することが効果的です。本番で落ちた場合、たいていはその理由を教えてもらえません。しかし、練習であればダメなところをチェックしてもらえます。自分の「ダメ」な部分に気づき、そこを対策すれば良くなるので、気分もプラスになります。

 

Q. 就活に向けた情報収集では、どのような工夫をしていましたか?

若佐さん 大学3年の夏ごろから、友人3人とグループLINEで「1日1ニュース」に取り組んでいました。無料のネットニュースから気になる記事を1日1本選び、記事の要約をグループに投稿する取り組みです。これが志望する業界を絞り込むのに役立ちました。

 記事を選ぶ基準は、純粋に自分の興味のあるかどうかだけです!僕はエネルギーや環境問題などの記事が多めでしたが、一緒にやっていた友人はテーマパークや観光の話題を多く選んでいました。

 記事の要約は多くても300字程度。10分程度で取り組んでいました。とにかく継続が大事なので、負担にならない範囲でやるのが一番です!

 

 

Q. 就活を振り返って「あれをやっておけばよかった!」って思うことはありますか?

若佐さん 一番後悔しているのは「本当に自分がしたいこと」を見失ったまま本選考に挑んでしまったことです。「早く内定がほしい」という焦りから、どの業界でも「行きたい」と思ってしまう自分がいました。ただ、就活で冷静になることはとても難しいと思うので、あらゆる角度から自分の適性とやりたいことを見つめ直し、何度も業界を比較しながら検討していくのがよいと思います。

 

 

Q. 新卒採用を担当していたこともある朝日新聞社の諸麦美紀さんに質問です。そもそも、企業はどんな学生を採用したいと思うのでしょうか。「採用したい」と思う学生にはどのような共通点がありましたか?

諸麦さん 朝日新聞社の記者採用の場合は、「フットワーク」「好奇心」「思考力」などが大切な要素になります。

 ただ、「採用したい人」は、その会社がどんな将来像を描いているかによって変わります。就活する側はその企業がどのような事業をしているのか、これからどのような動きをしようとしているのかを知ること(企業研究)が、「自分がその会社に必要とされるか」と知るヒントになります。

 

 

 エントリーシートや面接での定番質問「学生時代に力を入れたこと」(通称:ガクチカ)も就活生の悩みの種です。

Q. サークル活動も、アルバイトも、課外活動も特に力を入れた覚えがなく、これといったエピソードがなく困っています。今からでも頑張るべきでしょうか?羽田啓一郎さん、良いアドバイスはありますか?

羽田さん 残念ながら、何も頑張らなくていい理由はありません。ただ、就活のためだとおそらく本気で頑張れないと思います。

 企業が聞きたいのは「頑張った理由」や「どんな思いで頑張ったか」です。なかなか頑張れそうなことが見つからなかったら、まずは何でもやってみる。続けてみる!

 そのうちに頑張れそうなものが見つかるんじゃないかなと思います。

 

2023年3月23日公開