【横澤夏子さんに聞く】新聞は、子どもの何よりの教科書

お笑いタレント 横澤夏子(よこさわ・なつこ)さん

1990年生まれ。新潟県出身。一人芸のコンテスト「R-1グランプリ」で、2016年から2年連続で決勝に進出した。3人の子どもを育てながら、バラエティー番組や情報番組、CMなどに出演中。ベビーシッターの資格を持っている。

子どもを寝かしつけた後、タブレットで読む


 夫が仕事のために新聞を取っていて、子どもを寝かしつけた後、そのアカウントを使って読むことがある。昔は朝に読むものというイメージがあったけど、今はタブレットで好きな時間に好きな場所で読めるのがありがたい。

 小さい頃から郵便受けに新聞がカタンと入るのを心待ちにしていた。お悔やみ欄とか子どもの誕生欄とか、地域の情報を見るのが好きで、学校の先生の離任が発表される日には「自分の人生が変わるかも」って食い入るように人事を見ていた。

 

新潟・糸魚川のニュースは今も気になる

 

 今も気になるのは、地元の新潟・糸魚川のニュース。昨年、総合病院で産婦人科の医師が不足して、友人たちも困っていたし、里帰り出産ができなくなるんだとショックを受けた。年末に1人、医師が着任するといううれしいニュースもあった。物語のようにその後を知れることが新聞の良いところだと思う。

 

「劇場に臨時の託児所」地元の新聞が報じると…

 

 SNS(交流サイト)の時代でも、新聞が人を動かすと思ったことがある。ネタ中に赤ちゃんが泣き出してオロオロするお母さんを何人も見て、劇場に臨時の託児所を設けたことがあった。地元の新聞に載せてもらったら、当日来てくださった方の大半が「新聞を見て来た」と。子育て中は、そうした地域とつながる耳寄り情報がとても助かる。

 

妊娠中と出産後は、ネット情報に踊らされたことも

 

 自分も妊娠中や出産後はネット上の情報に踊らされることが多かった。孤独だったり、何もかも新しい環境だったりするからこそ、出どころの確かな情報の大切さを感じた。

 子どもも文字を読めるようになってきた。自分は小学校の玄関に貼ってあった小学生新聞を読むのが好きだった。知らない言葉や自分と違う世界を知れるツールなので、何よりの教科書になると思う。