子どもの「考える力」を育てるには?親の声かけのポイントと効果的なツールを解説

子育てには悩みがつきものです。子どもとの関わり方や、子どもの教育に対する不安を感じている親は多いはず。

良い大学や大手の企業を目指せば安心といった従来の価値観は通用しにくくなっています。これからは環境の変化に柔軟に適応しながら、人生を切り開いていく必要があります。そのために必要な力が「自ら考える力」と言われています。

しかし、「そもそも、考える力って何だろう」「子どもの考える力をどのように育てればよいのだろう」と疑問に思う人もいますよね。

今回は 「世界標準の子育て」(ダイヤモンド社、2017年)の著者で、日本語と英語の両方を使って教育する学習塾TLC for Kids代表の船津徹さんに話を伺いました。船津さんは「考える力を育むには、日常の何げない場面で感じた疑問について自ら考える習慣を身につけることがカギだ」と話します。

この記事では、子どもの「考える力」を育む方法として、家庭内で日常的に実践できる具体策を紹介します。ポイントは、親子のコミュニケーションを増やす仕掛けづくりです。その仕掛けに効果的なツールも紹介します。

 

TLC for Kids代表 船津徹(ふなつ・とおる)さんTLC for Kids代表 船津徹(ふなつ・とおる)さん

 

 

子どもたちに「考える力」が求められる理由

 

グローバル化やテクノロジー化が進む時代を生き抜くために

 

―― これからの時代は「考える力」がさらに重要になる。こんなことをさまざまな場面で聞くようになりました。なぜでしょうか。

 

今の世の中は、グローバル化が急速に進展しています。日本はかつて「標準的で、基本的な能力を持った子ども」の育成を重視してきました。事実、日本の子どもたちの成績の中でも、知識や技能など数値で計れる力は世界でもトップクラスです。しかし、「考える力」や「自ら学び取る力」といった数値化できない力は後手に回っていると言われています。

今、世界中の教育現場で注目されているのは、こうした「ソフトスキル」の育成の仕方です。例えば、経済協力開発機構(OECD)が2019年に提唱した「学びの羅針盤2030」という指針では、「新しい価値を生み出す力」や「対立を乗り越える力」など、個の力で事態を打開するスキルが強調されています。欧米では子どもたちが主体的に考え、議論する時間が学校教育の重点となっています。

これからは、企業も国境を越えて活動する時代です。多角的な視点を持ち、自ら考え、問題解決できる力を持った人材が求められているのです。

AIやロボット技術の急速な進展により、多くの単純な仕事は機械に代替されると言われています。これからの子どもたちに求められるのは、単に答えを知っているだけでなく、未知の問題に対応し、新しい価値を創出できる発想力です。

日本でも、改訂学習指導要領(20年度から順次施行)では「思考力」の重要性が強調され、経済産業省が掲げる「社会人基礎力」にも「考え抜く力」が求められています。これは、これからの時代に求められる力が「知識」だけでなく「考える力」にシフトしている証拠です。

 

子どもたちに求められるスキルは、数値で計れるものから個の力で自体を打開するスキルに変わってきている

 

人生を豊かにする「考える力」

 

―― では、これからの時代に必要な「考える力」とは、具体的に何を意味するのでしょうか。

 

「考える力」とは、自分のための最善の選択肢を見つけ出す力のことです。

そもそも「考える」とは、目や耳から入ってきた言葉を頭の中にイメージして、理解するプロセスです。そのためには、言葉の意味を理解して適切に活用する語彙(ごい)と物事をイメージする想像力が必要です。このように語彙と想像力を鍛えながら、子どもが考える習慣を身につけて、最終的には賢い選択をできるように親が導いていくことが大切なんです。

この「考える力」は、ただの知識や技術ではなく、人生を豊かにする「生きる力」とも言えます。子どもたちには、自分の心と向き合い、自分のための選択をする勇気と力を持ってほしいですね。

 

 

子どもの力を伸ばす3つのステージ

 

―― 「考える力」はどのようにして育てるのでしょうか。

 

「考える力」を育てるためには、年齢に応じた3つのステージを意識して、「言葉の力」「自分で考える力」「選択する力」を段階的に養うことが大切です。

 

「言葉の力」を育てる(0〜6歳)

 

「子どもの脳の発達は6歳までが重要」と言われています。16年の米ワシントン大学の研究によれば、6歳までの子どもの成長には、親の接し方やコミュニケーションの質が大きな影響を及ぼすことが確認されています。

この時期にたくさんの言葉を子どもに与えることで、子どもの脳は「言葉=生きるために必要なツール」と認識するようになり、思考力や理解力が高まります。

言葉は私たち人間が物事を考えたり、相手に考えを伝えたりする際に用いる道具です。つまり、言葉が豊かでなければ、その子の思考力も限定されてしまいます。

だからこそ、「言葉の力」を養うには、家庭での日々のコミュニケーションが非常に大切です。テレビやスマートフォンから流れる一方通行の音声を聞くだけでは、子どもの「言葉の力」は伸びません。親子の双方向のリアルな会話を大切にして、子どもの「考える力」を育んであげることが大切ですね。

 

「自分で考える力」を育てる(7〜12歳)

 

「言葉の力」を認識させた後は、言葉を使って物事を深く理解する読解力を養うことが非常に大切です。この読解力が身につくと、自ら考える力を高めることができます。

子どもが「自分で考える力」を身につけるためには、親が子どもに、物事を理解し、自分の頭で考える機会を与えることが大切です。子どもが「何となく」や「別に」といった曖昧な言葉を使った際には、親が積極的に子どもの意見を尋ねることで、深く考えさせることができます。「なぜそう思うの?」「それは本当にそうかな?」「つまりどういうこと?」といった質問を通じて、子どもの思考力を伸ばし読解力を鍛えましょう。

そしてこの読解力は、9歳頃までに身につけさせることが望ましいと言われています。この年齢は、学校で算数の小数や分数などの一目でイメージしにくい抽象的な概念を学び始める時期です。この時期に読解力が不足していると、教科書の内容やテストの問題文を正しく読み解くことができず、学習に支障を来す恐れがあります。これを「9歳の壁」と呼んだりするんですよ。

 

「選択する力」を育てる(13〜18歳)

 

中高生となる13〜18歳は、進学や将来の仕事など、その後の人生の方向性を決める大切な時期です。まさに子どもたちの「考える力」が問われる特別な時期と言えるでしょう。

子どもたちがこうした重要な場面で適切な選択をするためには、普段の生活から「考える習慣」や「考える姿勢」を育むことが不可欠です。例えば、友人との待ち合わせや休日の過ごし方などの日常のちょっとした場面でも、「これが私にとってベストな選択だろうか?」という意識を持たせることが大切です。

親として大事なのは、子どもの選択や行動を全面的に信頼し、「あなたなら大丈夫」と子どもの背中を押してあげること。子どもの選択がどんな結果であれ、温かく支えて見守ってあげてください。親から信頼されていると感じると子どもの自信となり、「考える力」をさらに伸ばしてくれるでしょう。

 

「言葉の力」「自分で考える力」「選択する力」を段階的に養うことが大切

 

子どもの「考える力」を伸ばすカギは家庭にあり

 

家庭内で「考える力」を育むべき理由

 

――「考える力」を伸ばすカギは家庭内にありそうですが、その理由やポイントについて教えてもらえますか?

 

子どもが「考える力」を培うためには、普段の生活の中で自ら考える機会を増やすことが非常に重要です。とりわけ幼少期は、子どもは大半の時間を家庭で過ごします。そのため、親が積極的に子どもの思考の習慣をサポートする役割が求められます。

ここでキーポイントとなるのは、親子の質の高いコミュニケーションを大切にすることです。子どもが大人と深い会話を持つことで、論理的な考え方や相手の気持ちを理解する想像力、そして語彙が豊かになります。同世代の子ども同士の会話だけで、多角的な視点や表現力を養うには限界があります。

私が育った頃と比べ、現代は地域コミュニティーとのつながりが希薄になっているため、子どもが大人との接点を持つ機会が減っています。その中で、子どもにとって最も身近な大人である親が子どもの思考力を引き出す必要があるのです。

 

注意すべきは親の「過干渉」

 

―― その上で、親子のコミュニケーションで気をつけるべきことはありますか?

 

実は、親が「子どもを守りたい」という気持ちから、つい過度に手を出してしまうことが、子どもの「考える力の成長」を妨げてしまう場合があります。どの服を着るか、何を食べるかという日常的な小さな選択を親がすぐに決めてしまっていませんか。

もちろん親は子どものためを思ってやっているのですが、こうした親の先回りが、子どもの「考える力」の芽を摘んでしまっていることを忘れてはいけません。選ぶという行為には思考が伴います。自分で考え、自分で選択し、失敗や成功体験を通してよりよい思考を身につけていくことができるのです。子どもに干渉し過ぎると、結果として自分の意見や気持ちをしっかり持てない大人に育ってしまう恐れがあります。

親として大切なのは、「保護」と「干渉」の違いをしっかり理解すること。子どもを危険から守る「保護」は必要ですが、子どもが自らの意思で何かをしようとする時に、親が先回りして子どもの思考を阻害する「干渉」は控えるべきです。

子どもが自分で考え、行動しようとする機会を奪わないよう親は意識的に手を引く瞬間も必要です。意外にも、これが子育てのカギなのかもしれませんね。

 

子どもを危険から守るのが「保護」、親が先回りして子どもの思考を阻害するのが「干渉」

 

―― 親が先回りし過ぎないために、心掛けるべきことはありますか?

 

日常的に子ども自ら考えて行動させる仕掛けづくりが大切です。日頃から、子どもに対して「自分でやってみる?」「自分でできる?」と問い掛ける意識を持つとよいですね。

 

親子のコミュニケーションに「問い」を増やす

 

―― 子どもに問い掛ける意識が大切だという話が先ほどありました。意識すべきポイントやコツがあれば教えてください。

 

問いを増やすための第一歩は、「はい」や「いいえ」だけの答えが返ってくる質問を避けることです。日常の何げない出来事や選択についても、子どもに具体的な意見や感想を求めることが大切です。毎日の小さな瞬間にこそ、子どもの「考える力」を伸ばすチャンスがたくさん隠れています。

例えば、「今日の学校はどうだった?」よりも「今日学校で一番楽しかったことは何?」といった答えるのに少し考える必要がある質問が効果的です。他にも、公園で遊んだ後「どの遊具が一番楽しかった?」と聞いたり、新しい絵本を読んだ後に「その話の中で、どのキャラクターが好き?」と問い掛けたりもできますね。年齢が幼い子どもであれば、より答えやすいように、親が選択肢をいくつか設けてあげるのもよいでしょう。

その際に気をつけることは、子どもが圧迫感を感じないよう質問の間隔や量を適切に調整することです。「問いを増やす」ことは詰問することではありません。親子のコミュニケーションは質の良さが大切です。そのためには、子どもが答えた内容を否定せず、共感の言葉を返してあげることも大切です。

 

問いを増やすためには、答えるのに少し考える必要がある質問が効果的

 

親子で一緒に考える時間を作る

 

―― 子どもの反応に共感してあげることが大切なんですね。

 

子どもとのコミュニケーションでは、親が一方的に伝えるのではなく、双方向の対話がとても重要です。子どもが自分の考えや意見を表現することで、思考力や自己表現力が育まれます。

親はどんな意見や感想も受け入れる姿勢を持つことが大切です。子どもが自分の考えを安心して話せるような環境を作ることで、本音のコミュニケーションが生まれます。

子どもが興味を持っていることや、素朴な疑問について話すのも、親子の自然なコミュニケーションを生み出します。例えば、「神様は存在するの?」「宇宙にはどんな星があるの?」「なぜ雨が降るの?」といった子どもの疑問について、一緒に考えて調べると子どもの学びにつながります。

たまには親からお題を提示して、一緒に考える時間を持つのもおすすめです。例えば、「タマネギを切ると涙が出るのはなぜ?」「テレビはどうして映るんだろう?」など、子どもが普段目にしやすい話題をテーマにするとよいでしょう。その際、親から「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」と問い掛けることで、子どもの思考を深める手助けができます。

 

本や漫画をうまく取り入れる

 

―― 親子のコミュニケーションを増やす上で、効果的なツールがあれば教えてください。

 

親子で読書することをおすすめしています。本でも漫画でも構いません。読書は「考える力」の土台となる語彙と想像力の両方を鍛えることができます。

話し言葉の語彙は限られていますが、書き言葉ではずっと多くの語彙が使われます。基本的に、話をするだけでは思考の土台となる語彙は十分に育たないため、読書を通して書き言葉に触れることが必要です。さらに、本を読む時には、目で見た文字をイメージに置き換える作業を自然にしていますよね。この過程が、子どもの想像力を鍛える良いトレーニングになるんですよ。

―― 漫画も活用できるのは意外でした。

 

漫画は想像力や感受性を豊かにする素晴らしいツールです。漫画は絵と文字が組み合わさっているので、物語の情景やキャラクターの感情を視覚的に捉えやすく、それが子どもの心にダイレクトに届きます。

日本の漫画は多様なテーマやジャンルがあり、歴史から現代、未来の話題を幅広く取り扱っています。そのため、子どもの興味や好奇心に応じて選べるのが大きな魅力です。物語を追うことで、子どもたちは自然と読解力や共感力を育てることができます。

 

―― 親子で本や漫画を読む際の効果的な手法は何かありますか。

 

読み聞かせが非常に効果的です。親が子どもに読み聞かせることで、子どもは言葉の響きやリズムを感じ、それによってさらに豊かな想像の世界を築いていくことができます。子どもが興味を持って選んだ本を中心に読むことで、子どもの「読むことへの興味」を継続的に育てることができます。

読み聞かせをする際は、子どもに読みたい本を自由に選ばせましょう。親が子どもの「好き」を尊重していることを示す機会になります。読み聞かせに年齢制限はありません。子どもが求めていれば、小学生でも続けてあげてください。

 

読み聞かせで子どもの「読むことへの興味」を継続的に育てる

 

 

信頼性の高いメディアに触れさせよう

 

動画での学びより効果的なツールとは?

 

―― 読書が大切だという話がありましたが、最近はスマホやタブレットで動画を視聴する子どもも増えています。動画との付き合い方はどのように考えたらよいのでしょうか。

 

確かに、現代の子どもたちはスマホやタブレットで動画を楽しむ時間が増えていますね。動画は視覚や聴覚を刺激するので、情報の取り入れやすさや楽しみ方が豊かです。

一方で、その魅力に引き込まれ過ぎると、長時間没頭したり、適切でないコンテンツに触れたりするリスクもあります。

インターネット上には匿名性が高く、真偽が定かではない情報もたくさんあります。子どもにはその見極めが難しいので、情報をうのみにしないよう親が一緒になって考える必要があります。デジタルネーティブと言われる現代の子どもたちは、情報の信ぴょう性を見定める習慣をつけることが強く求められます。

その点、新聞は信頼性の高い情報源として、親子で読むことをおすすめしています。

新聞が「考える力」を育てるのに役立つ訳

 

―― 新聞は「考える力」を育てる上でも効果的でしょうか。

 

新聞は「事実」と「意見」を区別する力をつけるのに役立ちます。新聞には事実を述べている部分と、記者の意見が書かれている部分があります。その区別が明確にできるようになることが、正しい情報を見極める力につながります。子どもには、新聞を読む習慣だけでなく、記事を読みながら、事実か意見かを考えながら読む習慣を身につけさせてあげるとよいでしょう。

また、親子の会話のタネにも新聞を活用できます。新聞では、事件や事故だけでなく、文化やスポーツ、歴史、地域の情報に至るまで幅広いジャンルのトピックが取り上げられています。特に子ども新聞は、写真やイラストを使ってわかりやすく解説するなど、子どもの好奇心をかき立てるような工夫がされているため、子どもが自然とあらゆるトピックに興味関心を持つことができます。

新聞の使い方や読み方を工夫すれば、子どもの「考える力」を鍛えるツールとしての活用法はたくさんあるんですよ。

 

新聞は「考える力」を育てる上でも効果的

 

新聞で「物語の背景に思いを巡らせる習慣」をつける

 

―― 「考える力」を育てる新聞の活用法を具体的に教えてください。

例えば、同じ話題に対して複数紙を親子で読み比べ、「どのような違いがあったのか」「なぜ違うか」を話し合ってみるとよいでしょう。同じ話題でも新聞によって視点や切り取り方が違うことを子どもに認識させることで、さまざまな立場から物事を見る力を養えます。

さらに、物事の背景に思いを巡らせる習慣をつけることも有効です。例えば、A国とB国で起きた戦争の記事を読んだとします。単にどちらかが悪いと決めつけるのではなく、「なぜ今、両国が争っているのか」という背景に着目するんです。そのためには地域の歴史をひも解かないといけません。

他にも、日本各地のお祭りや地域特有の風習について「なぜそれが行われているのか」を知ろうとすると、歴史や文化への理解が深まります。このように、物事にある背景を洞察することで、単なる知識の積み上げから、自分で主体的に考える習慣を身につけることができます。

 

複数紙を親子で読み比べ、物事にある背景を洞察することで「考える力」を育てる

―― 何だか難しそうですが、楽しみながら新聞を活用できるコツがあれば教えてください。

 

「見出しで中身をguess(推測)しましょう」ゲームがおすすめです。

新聞の見出しだけを見ても、記事の詳しい内容まではわかりませんよね。そこで、想像力をふくらませてオリジナルのストーリーを作り、自分の言葉で表現するゲームをしてみましょう。これが「考える力」を育てるよい練習になるんですよ。

まずは、親が新聞の見出しを流し読みして、子どもが興味を持ちそうな見出しを1つ選んで読み上げます。子どもは、その見出しに基づき記事の内容を推測します。例えば、「教育分野でのAI活用すすむ」という見出しなら、「これからはAIが先生になるから、学校や塾が必要なくなるってこと?」「先生に聞きづらいことでも、気軽に質問しやすくなるのはうれしいな!」といったふうに記事の内容を推測しながら、自分の意見を述べてもらうことができるでしょう。

このゲームは、新聞の見出しからわかる情報やニュースの背景を考える想像力を養うのに役立ちます。大人も一緒に楽しめるので、ぜひ親子で一緒に取り組んでみてください。

 

「見出しで中身をguess(推測)しましょう」ゲームで「考える力」を育てる

 

親子の会話の質を高め、子どもの「考える力」を育てよう

 

「考える力」を育てるために意識すべきポイントと具体的な方法について、学習塾TLC for Kids代表の船津徹さんに話を聞きました。

「考える力」を育てるための心構えは、子どもの自主性を尊重し、先回りし過ぎないこと。子どもに対して「自分でやってみる?」「自分でできる?」と問い掛ける習慣を親自身が身につけることが、子どもの力を伸ばす第一歩になるそうです。

その上で、親子の会話を増やすツールとして本や漫画、新聞が効果的であることも教えてもらいました。日々の生活で感じた疑問を調べたり話し合ったりすることで「考える力」は育ちます。

そのためには、子どもとのコミュニケーションを積極的にとることが大切です。まずは日常の何げない出来事をテーマに、子どもに質問を投げかけてみることから始めてみましょう。

 

TLC for Kids代表 船津徹(ふなつ・とおる)さん船津徹(ふなつ・とおる)さん

1966年福岡県生まれ。明治大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育研究家の故七田眞氏に師事。その後独立し、米ハワイ州に移住。2001年ホノルルに学習塾TLC for Kidsを設立。日本語と英語の両方を使った教育で、20年間で延べ5000人以上のバイリンガルを育成。卒業生は米ハーバード大学、米イエール大学などへ進学し、グローバルに活躍している。著書に「世界標準の子育て」(ダイヤモンド社、17年)、「世界で活躍する子の英語力の育て方」(大和書房、19年)などがある。ブログ:https://ameblo.jp/tlcforkids

 

2023年12月25日公開
※インタビュー中のトピックは取材時のものです