砂間敬太さんインタビュー | 新聞科学研究所

砂間敬太さんインタビュー

砂間敬太(すなま・けいた)さん

1995年生まれ。奈良県出身。イトマン東進所属。天理高、中央大卒。2018年ナガセ入社。同年、アジア大会200メートル背泳ぎで銅メダルを獲得。19年世界水泳日本代表。21年東京五輪では、200メートル背泳ぎで準決勝に進んだ。

不登校に悩む子の力に


 いつも新聞が置いてある家庭で育った。3歳で水泳を始め、野球も好きだったので、小学校に入った頃から主にスポーツ面は見ていた。難しい漢字は読めないけれど、プロ野球の結果や順位を見たりしていた。水泳で自分の名前や記録が載るとすごくうれしかった。


 小学4年から中学3年までは不登校だった。授業などで活字に触れる機会がなくなったので、母のアドバイスで小学5年の頃から新聞の社説だけでも読むようにした。難しくて理解できていなかったと思うが、中学3年までほぼ毎日続けた。気になったことが家族との話題となり、得られる情報は多かったと思う。


 だから、活字を読んでいろいろなことを考えるのは今も好き。自分の思いをまとめたり、誰かに説明したりするのに新聞を読んでいたことが役に立っていると感じる。


 今回の東京五輪に出場して、不登校だった経験や思いを記事にしてもらった。不登校のお子さんがいる親御さんから「息子が記事を読んで、自分も頑張ろうと言っています」「母親として子どもと改めて向き合ってみようと思いました」などとメッセージをもらい、反響があった。


 学校に通えない時期があった自分だからこそ、水泳で活躍して同じような境遇の子どもたちに夢や希望を感じてもらいたいと思ってきたので、とてもうれしかった。


 五輪は(競泳男子200メートル背泳ぎの)準決勝まで進んで力を出し切り、後悔なく笑顔で終われた。でも3年後のパリ五輪では何が何でもメダルを取って、違う意味での笑顔で終わりたい。そして活躍を記事にしてもらうことで、一人でも多くの不登校に悩む子どもや、親御さんたちの力になれたらと思う。

 

2021年11月25日公開

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