文科省は7月31日、2018年度学力・学習状況調査の結果を発表した。小学6年、中学3年ともに新聞を「ほぼ毎日読んでいる」児童・生徒の成績が、「ほとんどまたは全く読まない」層より最大で13.6ポイント上回った。
小学6年で最も差が大きいのは算数Bで、新聞を「ほぼ毎日」読んでいる児童の平均正答率は62.3%、「週に1~3回」は58.4%、「月に1~3回」は53.2%、「読まない」は48.7%だった。ほぼ毎日読んでいる児童と読まない児童の差は13.6ポイント。理科が最も差が小さく、8.7ポイントだった。中学3年では最大は数学Bで10.7ポイント差、最小は国語Aで5.1ポイント差だ。
「地域や社会で起こっている問題や出来事に関心がありますか」という設問を見ると、小学6年は算数Bで「当てはまる」児童と「当てはまらない」児童に18ポイントも差がついた。国語A、Bは15ポイント以上、算数A、理科でも10ポイント以上の差だ。中学3年も数学Bで14ポイント差。国語B、数学A、理科でも10ポイント以上の差が開いた。社会への幅広い関心と学力の相関関係がうかがえる。
一方、「テレビのニュース番組やインターネットを見ますか」との設問では、小学6年と中学3年でそれぞれ最大の差は算数Bの8.7ポイント、数学Bの7.9ポイントにとどまった。
6月に文科省が発表した2017年度学力テストの結果と保護者へのアンケート調査をクロス集計した分析結果では、保護者のニュースへの接触手段によって子供の学力に差があることが分かっている(参考「保護者が新聞を読む家庭の子供ほど学力が高い」)。あわせて、保護者が新聞を読むよう勧めている子どもは学力が高いことも明らかになっている(参考「保護者が新聞を読むよう勧めている子供は、学力が高い」)。(2018/8/23)
【出典】
2018年8月23日公開