育児と仕事を両立するには?子育て奮闘中のパパ・ママのリアルに迫る

「育児と仕事。どちらもおろそかにできないし、諦めたくない」
「他の家庭は、育児と仕事をどのように両立させているだろう・・・」

2023年の経団連の調査では、22年1年間の男性の育児休暇の取得率は47.5%で、21年と比べて18.2ポイント上昇したことがわかりました。

とはいえ、子どもを育てながら仕事を両立させることに対する悩みや不安はつきもの。育児休業制度の拡充やリモートワークの浸透によって働く環境が少しずつ変化してきましたが、育児と仕事を両立させることは難しいと感じるパパ・ママは今も少なくありません。

今回は、育児と仕事を両立させるコツについて、子育て中の2人に詳しく話を聞きました。家族とのコミュニケーションの工夫、育児に関する国の支援制度についても紹介します。

 

仕事と育児を両立しているママ・パパ※インタビューは23年5月に実施しました

 

夫婦共働きの世帯は増えています。昔と今で、子育て世代の仕事への向き合い方はどう変化してきたのでしょうか。

 

 

共働き世帯が増加中!データから見る子育て世帯の現状と苦労

 

内閣府の「令和3年版男女共同参画白書」によると、1980年以降、共働き世帯は年々増加しています。

2020年の共働き世帯数は約1200万世帯で、およそ4世帯に1世帯が共働きという実態が浮かびます。共働き世帯の数は、この20年間で約350万世帯増えています。

 

共働き等世帯数の推移。1980年以降、共働き世帯は年々増加

 

厚生労働省の「2021年国民生活基礎調査の概況」によると、就業している母親の割合も年々上昇しています。21年のデータを見ると、子育て世帯の母親の75.9%が仕事に就いています。

 

就業している母親の割合。子育て世帯の母親の75.9%が仕事に就く

 

しかし、厚生労働省の「仕事と育児等の両立支援に関するアンケート調査報告書」を見ると、育児のため仕事を辞めざるを得なかったという人もいるようです。アンケートでは、次のような「辞めた理由」が挙げられています。

 

・自分の気力・体力がもたなそうだった(もたなかった)
・制度は整備されていたが、勤務先で短時間勤務制度と残業を免除する制度などの両立できる働き方の制度を利用できそうになかった
・勤務先に育児との両立を支援する雰囲気がなかった

 

育児と仕事の両立にはさまざまな困難が伴います。体力や気力が持たない場合もあれば、職場の同僚や上司の理解が得られず、短時間勤務や育休を申請しづらいケースも考えられるでしょう。

では、実際に育児と仕事を両立させるには、どんな工夫が必要でしょうか。

 

 

母親・父親に直撃!育児と仕事、両立のコツは?

 

今回は育児に奮闘しながら仕事にも全力で向き合う30、40代のパパ・ママに、自身の経験を語ってもらいました。それぞれ育休を取得した経験があり、現在は職場に復帰しています。

そんな2人から、育児と仕事を両立させるコツや今のリアルな悩みを聞きました。

 

話を聞いた君永さんと坂本さん

 

育児と仕事で忙しい毎日と最近の悩み

 

―― 2人はどのような日々を過ごしているのでしょうか。

 

❚ 君永さん
3歳の双子の息子がいます。子どもが生まれたのをきっかけに妻の実家がある長野県に移住し、現在はリモートワーク中心で勤務しています。

育児は、妻と分担しながら夫婦で協力しています。

例えば、朝は私が子どもの身支度を担当して、その間に妻が家事をする。私は夜も仕事に戻る時があるので、子どもの寝かしつけは妻にお願いしています。

最近、子どもが体調を崩し、看病のため仕事に支障が出ることがありました。子どもが寝た後の遅い時間帯に仕事をせざるを得なくなり睡眠時間が十分に取れないこともあります。私自身の体調管理も課題になっています。

❚ 坂本さん
5歳と1歳の息子がいます。私は勤務地も住まいも東京都内です。リモートワークとフレックスタイム制度を活用できる会社で勤務しています。

平日は、夫が朝5時に出勤し朝から晩まで家にいないため、基本的に私一人で仕事をしながら育児もしています。休日は夫に役割を代わってもらうこともあります。お願いしてできることを手伝ってもらっています。

子どもが体調を崩すと大変ですよね。子どもは大人と違って頻繁に熱を出したり風邪をひいたりしますし、ちょっとした環境の変化ですぐに調子を崩してしまいます。予測が立てられない中で仕事のスケジュールを組み立てるのはなかなか難しいですね。年齢を重ねるにつれて、だいぶ手が掛からなくなったと感じますが、私も対応に困ることがあります。

私は、子どもの体調について質問できるオンライン医療相談サービスに助けられています。突然子どもの具合が悪くなっても、小児科の先生が直接回答してくれるので助かっています。

 

2人の1日のスケジュール君永さんと坂本さん、それぞれの1日の過ごし方

 

わたしの育休体験。理解のある会社、上司との出会いが後押しに

 

―― 育休を取るにあたって、会社や同僚はスムーズに受け入れてくれましたか?

 

❚ 君永さん
妻の出産後、双子の育児が予想以上にハードであることに気づき、急きょ育休を取ることにしました。そのため、引き継ぎに十分な時間を確保できず、バタバタと育休に入ることになってしまいました・・・。

結果的に4か月の育休を取得したのですが、当初は1か月と考えていました。しかし、育休の取得経験がある男性上司に相談したところ、「それでは足りないと思う」とアドバイスをもらい、助けられました。

❚ 坂本さん
私は長男がお腹にいた妊娠5か月の時に、とある都合で会社を退職せざるを得ませんでした。仕事に就いていないと育休を取得できないのでとても焦りました。

幸運なことに採用してくれる会社に巡り会えましたが、定職に就けないプレッシャーは多くの働くパパ・ママが抱いていることだと思います。

 

育休取得にまつわるエピソード。仕事の引き継ぎや産休中の転職に苦労をした

 

―― 育休中、苦労したことはありますか。

 

❚ 君永さん
保育士で子育てに関する知識と経験が豊富な妻に対し、私は育児について基本的に何も知りませんでした。どのようなことに気を付けなければならないのかを深く理解しておらず、育休期間の最初は妻に頼りっぱなしでした。育児との向き合い方そのものについて怒られたこともあります。

まずは「育児とは?」を自分自身が理解するため、夫と妻それぞれの役割について勉強することから始めました。

❚ 坂本さん
育児に関わる細かい内容を夫婦で共有することはとても重要だと思います。

夫に子どもの面倒を見てもらう時、些細なことでも「意外とわかっていないんだな」と気づくことがあります。そういう時、どうやって夫に伝えたらいいか悩むことがあります。直接伝えるべきか、気分を害さないよう別の形で伝えるか。

親自身が育児の正しいやり方をしっかり理解していないと、場合によっては、子どもの命に影響する可能性だってあります。そのため、日頃から子どもとどう接しているのか、夫婦間で共有しておくことは大切だと思います。

 

職場復帰してからの両立の壁

 

―― 職場復帰してから、育児と仕事はうまく両立できていますか。

 

❚ 坂本さん
子どもの体調管理にはいつも悩まされています・・・。

特に保育園に通い始めた頃は、いろいろな園児がいる初めての環境に飛び込むことになるので、風邪をもらうことが多かったです。

息子が通う保育園では、兄弟どちらかが体調を崩して休むと、もう1人も休ませなくてはいけないんです。一気に子ども2人の面倒を見るのはやっぱり大変です。

だからこそ、子どもには無理をさせないようにしています。特に上の子が保育園1年目の時は、ちょっとした体調の変化に気づいた時点で医者に相談したり、回復したと思った次の日も大事をとって休ませたりしました。

週末や祝日も、保育園のタイムスケジュールと大きなズレが出ないよう、子どもの寝る時間や起きる時間などの生活リズムを崩さないように心がけています。

❚ 君永さん
わが家も毎週のようにどちらかの子どもが体調を崩しています。特に熱が高い時などは徹夜で看病することもあります。

夜通し看病する時は、妻と交互に3時間ずつ仮眠をとるリレー形式で、お互いの体力を考慮しながら協力しています。大変な時でも、夫婦で助け合いながらなんとか乗り切れていると思います。

 

どうすればいい?育児と仕事を両立するためのコツ

 

―― 育児と仕事を両立させるために、職場で工夫していることを教えてください。

 

❚ 君永さん
私は、事前に働かない時間を決めて上司や同僚に共有するようにしています。

育児が特に忙しい18~20時はスケジュールをブロックして、社内外問わず予定を組み込めないようにしています。

職場で導入されているフレックスタイム制度やテレワークも助けになります。時間と場所に縛られず働きやすくなるため、ワーク・ライフ・バランスを維持しやすくなります。

私は、子育てをきっかけに都内から妻の実家がある長野県に移住しました。自宅から近い距離に妻の実家があり、もしもの時に子どもを預けやすいのでとても助かっています。

❚ 坂本さん
職場では、雑談に育児の話題を含めるようにしています。「子どもがこんなことをやらかして困っています。どうしよう・・・」と社内のチャットツールでつぶやくと、周りのメンバーが投稿にスタンプを押したりコメントをしたりと、何かしら反応してくれるんですよね。共感してもらえるだけで、気持ちが軽くなります。

時には、上司や同僚から「お子さんの状況はどうですか?」「仕事は無理なくやれていますか?」など、育児に配慮した質問や声かけをしてくれるので、とても助かっています。「これからも仕事頑張ろう」と素直に思える瞬間です。

もし子どもが体調不良になった時は、在宅であれば仕事はできるけど、連絡がつきづらい可能性があることをチーム内に伝えるようにしています。在宅ワークができない職場にいた時も、なるべく家事や育児の予定を含めた1日のタイムスケジュールを共有して、どういうサイクルで生活しているか知ってもらうようにしていました。

どんな職場にいても、自分が働きやすい環境を作り出そうとする能動的なマインドや行動力は重要だと思っています。

 

育児との両立のため、同僚とのコミュニケーションや社内の制度を活用する

 

―― 夫婦間のコミュニケーションで、気をつけていることはありますか?

 

❚ 君永さん
育児を”お手伝い”する感覚ではなく、夫婦で”一緒に取り組む”ものと捉えてコミュニケーションを取ることを意識しています。自分から「何をすべきなのか」を考えつつ、知識不足で力になれないところは、素直に妻に相談して協力し合うことを心がけています。

基本的には夫婦で役割を分担し、日頃やるべきことをルーティン化しています。抜け漏れなく効率的にできるというメリットがあります。

その上で、ケース・バイ・ケースでお互いの役割を交換し、協力し合って臨機応変に動くようにしています。育児を理解するためにも、育児の役割を網羅的に経験することはとても重要だと思います。相手の苦労や気遣いのありがたさを理解するきっかけになっています。

相手に任せきりにしないようにすることは、育児をする上でとても大切なことですよね。

❚ 坂本さん
子どもの成長や変化を理解しようと、夫婦間でコミュニケーションを取ることは大切だと思います。常に変化している子どもの状態や必要なケアを共有することで、お互いに育児の理解を深めることができます。

 

―― 子どもとのコミュニケーションで心がけていることはありますか。

 

❚ 君永さん
いつも家族4人で過ごすのではなく、私と子どもだけの時間をあえて作るようにしています。

特に下の子はママっ子で、家族4人でどこかに出かけても困ったことがあるとすぐに妻のところに行ってしまうんです。妻と比べ子どもと密に関わる時間を取れていないのかなと思ったんです。

今は、休日に私と子どもたちの3人で出かけてみたり、妻が上の子、私が下の子を連れて、別々に遊びに行ってみたりと、子ども一人一人と向き合う時間を意識的に作るようにしています。

❚ 坂本さん
私も似ています。短くてもよいから、それぞれの子と遊ぶ時間を1日の中のどこかで必ず作るようにしています。

子ども1人ずつ”その子との時間”を取るように心がけることで、子どもが「自分のことを大切にしてくれている」と親の愛情を感じてもらえればと願っています。

 

―― 子育てに役立つと思うツールやサービスなどはありますか。

 

❚ 君永さん
スケジュール管理アプリで夫婦のスケジュールを共有するようにしています。また、育児記録アプリでミルクやおむつ交換の記録をつけたり、睡眠時間をグラフにまとめたりしています。子どもの生活リズムの変化の把握にも役立っています。

特に双子の育児だと「いつ、どっちの子に何をしたか」がわからなくなりがちです。こうしたアプリはとても重宝しています。

❚ 坂本さん
私は日頃、SNSでよく情報収集しています。育児系インフルエンサーから育児の具体的なノウハウやリアルな体験談を学んでいます。積極的に情報を集めることは大切ですよね。

 

 

育児と仕事の両立に新聞がもたらす効果とは?

 

SNSやインターネットの無料の子育て情報は手軽で便利ですが、情報が古かったり、真偽を確かめるのに時間がかかったりすることもあります。働きながら子育てをするパパ・ママにとって時短につながる情報収集術も気になるところ。

実は両立に役立つ情報がバランス良く載っていると言われる新聞。1日5分、新聞の見出しを追うだけで、仕事に役立つ情報を時短で取得できると言われています。

君永さん、坂本さんに1週間、新聞を試し読みしてもらいました。

 

2人が新聞の試し読みをしたのは1週間

 

子どもの知識の幅、社会への関心広がる

 

―― SNSやデジタルメディアだけでなく、新聞にも育児や仕事に役立つ情報が詰まっています。普段手にすることのない新聞を読んでみていかがでしたか?

 

❚ 君永さん
妻との会話に普段はない話題が含まれるようになりました。特に政治や国の制度に関する話題が多かった気がします。例えば、憲法改正のニュースをきっかけに会話が広がったのを覚えています。賛成派と反対派の両方の意見が書かれた記事を読んだ上で、私たち夫婦はどう考えるか、子どもの未来を考えたわが家としてはどんな見解を持つべきか、夫婦で話し合うこともありました。

他にも「〇〇というニュース見た?これからどうなるんだろうね」「△△という制度があるんだね。育児に役立てられそう」という風に、自然と将来の話や生活に役立つ情報交換をする機会にもなったと思います。

❚ 坂本さん
私は子どもと一緒に子ども新聞を読みましたが、宇宙や戦争など日常では生まれない話題で自然と会話ができたのには驚かされました。子どもが保育園で、新聞に書いてあるニュースを見聞きすることがあるらしく、子どもの新しい知識の幅を広げたり、社会的関心を高めたりできるのは新聞ならではの良さだと感じました。

 

親自身の成長が子どもの教育に好影響をもたらす

 

―― 新聞を読んでみて、子どもの教育に役に立ちそうなポイントはありましたか?

 

❚ 坂本さん
子どもがまだ読むことのできない漢字に触れさせることができたのも良かったです。文章の意味を正確に捉える訓練になるので、自然と読解力も身につくだろうなと思います。

❚ 君永さん
私は複数の新聞を読み比べました。同じニュースでも「この新聞はどんなスタンスで発信しているんだろう?」と自分なりに仮説を立てながら読み解いていくと、新しい発見が多くありました。読み比べをすることで、情報を多角的に把握する力や客観的な情報を見極める推察力などが養われると思います。

政治や世界情勢のニュースをはじめ、親として知っておくべき情報を学ぶ習慣を身につけることも大切だなと思いました。「これってどういうこと?」「なんでこうなったの?」と子どもから質問された時に、しっかり正しい情報に基づいて考えを話せる親でありたいと思いました。

新聞を読む習慣が身につけば、親自身の成長につながることは間違いありません。結果的に、子どもの教育にもつながると思うんです。これを機会に、新聞を読むことを習慣化できるようチャレンジしたいと思います!

 

時事ネタを会議のアイスブレークに

 

―― 「親の成長」につながるのはいいですね。新聞を読んで仕事にも役立ちそうな部分はありましたか?

 

❚ 坂本さん
新聞は世の中で起きたあらゆる事象について記事を書いているので、幅広いジャンルの知識を吸収できるのも良い点だなと思います。

興味・関心の範囲を広げることで、新しい発見が生まれ、知的好奇心が刺激されます。実際に、新しいチャレンジをやってみたいと思える情報に出会えたので、今後のキャリアに生かせるかもしれません。

夫婦間だけでなく、クライアントや上司・同僚とのコミュニケーションにも役立ちそうですよね。特にミーティング中のアイスブレークで、時事にまつわる話題で会話を広げやすいなと感じました。

SNSや動画配信サイトなどで得られる情報にメリットがあるのは確かですが、それだけに偏るのは違う気がしました。新聞とネットそれぞれの特徴や利点を上手く使い分けることで、より質の高い情報収集ができると思います。

❚ 君永さん
仕事に役立てられると思うのは、新聞の経済面です。国内外の経済情勢をはじめ経済指標や市場の動き、企業の業績情報などが細かに掲載されています。これらの情報を読むことで、業界や市場の把握につながり、仕事の戦略立案などにも役立てられそうだなと思いました。

 

育児において新聞を読むメリットは教養が身につき、子どもの知識の幅を増やせられること。仕事面では推察力やチャレンジ意欲を高められる

 

 

【参考】育児と仕事の両立に関する国の支援制度まとめ

 

君永さん、坂本さん共に、育休休業制度をはじめとした育児に役立つ国の支援制度を活用していました。

育児休業制度

育児休業制度は、育児・介護休業法に基づき子育てのために取得できる休業制度。原則1歳未満の子どもを養育する労働者が対象です。

2022年10月の改正により「男女ともにそれぞれ2回まで取得可能」「1歳以降の延長時、休業開始日が柔軟化された」ため、夫婦が各期間途中でも交代しながら育児休業を取得できるようになりました。

育休を取得するには一定の条件を満たす必要があります。詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。

参考:育児・介護休業法改正のポイント|厚生労働省

 

テレワーク

君永さんが育児と仕事を両立できたのは、テレワークによって場所にとらわれない仕事のスタイルを実現できたからです。

テレワークでは、本拠地のオフィス以外の場所で、ICT(情報通信技術)を使って仕事をします。

様々な場所で柔軟な働き方ができるテレワークは「育児や介護による離職を防ぐ」「遠隔地の優秀な人材を雇用可能」のがメリットです。

また従業員側のメリットとして「通勤時間を減らせる」「通勤によるストレスを解消できる」などが挙げられます。

参考:テレワークとは | 働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省)

 

フレックスタイム制度

労働者が始業・終業時刻、労働時間を自ら決めることによって、⽣活と業務との調和を図りながら効率的に働ける制度です。

一日のタイムスケジュールを自分で決められるため、例えば「早めに退社して子どもを病院に連れていく」「通勤ラッシュの時間帯を避けて出社する」といった働き方ができます。

参考:「フレックスタイム制 のわかりやすい解説 & 導入の手引き」(厚生労働省)

 

その他の国の制度や支援内容

育児と仕事の両立に役立つ国の制度や支援内容の一部を紹介していきます。

 

・産後パパ育休
子どもが生まれてから8週間までの間に、パパが4週間の「出生時育児休業」を取ることができます。

参考:産後パパ育休(出生時育児休業)が10月1日から施行されます|厚生労働省

 

・パパ・ママ育休プラス
両親が共に育児休業を取得する場合、子どもが1歳2か月になるまで休業期間を延長できる制度です。子どもが1歳になる前に育休に入るなど、いくつかの要件があります。

参考:両親で育児休業を取得しましょう!|厚生労働省

 

・認定こども園
保護者が働いている・いないにかかわらず利用できる施設です。入園には市町村の利用認定が必要です。

参考:認定こども園|内閣府

 

・出産育児一時金
健康保険の被保険者、被扶養者が出産した時に支給される給付金です。支給金額は子ども1人につき最大50万円です。

参考:子どもが生まれたとき | こんな時に健保 | 全国健康保険協会

 

・出産手当金
健康保険の被保険者が出産のため会社を休み、事業主から報酬が受けられないときに支給されます。対象期間は出産42日前から産後56日目までです。

参考:出産に関する給付 | こんな時に健保 | 全国健康保険協会

 

・児童手当
子どもが中学校を卒業するまで支給されます。支給額は3歳未満のうちは月1万5000円、3歳から小学校卒業では月1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生だと月1万円です。

参考:児童手当|内閣府

 

※本記事は23年5月に執筆したものです。最新情報は各ホームページをご参照ください。

 

 

無理は禁物。夫婦で助け合いながら育児と仕事を両立させよう

 

今回は現役子育て中の2人に、育児の悩みや仕事と両立させるコツについて詳しく話を聞きました。

育児と仕事の両立には、家庭や職場内でのコミュニケーションの工夫が鍵を握ります。お互いの役割を分担し、協力し合うことでストレスが軽減され、心の余裕を持つことができます。忙しい毎日でも適切な時間管理と効果的な情報収集には、新聞やデジタルサービスの活用が有効です。

育児と仕事の両立は簡単ではありません。困難な時こそ夫婦で支え合うことが、夫婦の絆を深め、充実した家庭生活を送る最大のポイントです。

 

夫婦で協力し合うこと、仕事を頑張り突ける姿を子どもに見せることが大切

 

 

2023年6月29日公開
※インタビュー中のトピックは取材時のものです