保護者が政治経済や社会問題に関するニュースを新聞で読んでいる家庭の小学生ほど、学力が高い傾向がある。文科省が6月27日発表した2017年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の分析結果で明らかになった。調査結果と保護者へのアンケートを組み合わせて分析した。
学力テストの成績により、小学生を学力の高いA層からD層に分けて分析した。算数Aの学力A層の子供がいる家庭では、63.7%の保護者が政治経済や社会問題に関するニュースを新聞で読んでいる。学力D層の家庭では53.0%で、10.7ポイントの差が開いた。国語A、算数Bでも同じく10ポイント以上の差がついた。
本を読むと答えた保護者の割合も、学力A層の方が多かった。応用力を問う国語Bの学力A層では57.6%、D層では44.8%で、12.8ポイント差。国語A、算数ABでも10ポイント以上の差がある。
「テレビやインターネットで政治経済や社会問題に関するニュースを見る」と答えた保護者は、どの学力層でも8割以上おり、いずれの保護者もニュースへの関心があることはうかがえる。その中で、とりわけ高学力の子供の家庭では、保護者自身が本や新聞といった活字メディアを頻繁に利用する割合が高い。
※新聞は電子版を含む。
※本は電子書籍は含むが、漫画や雑誌は除く。
【出典】
平成29年度「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」
保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究
2018年7月20日公開