中学生の集中力を高めるには? 日頃から親ができることと、効果的な勉強法を紹介

「子どもが勉強中にスマホを触ってばかりで集中しない」「話しかけるといつも上の空。授業中も同じように気が散っていないか心配」など、中学生になる子どもの集中力が続かないと悩んでいる親は少なくありません。親にできるサポートがあればしてあげたいと思う半面、思春期に差しかかった中学生への向き合い方にも悩ましさを感じますよね。

「本来、子どもには集中力があります」と話すのは、「中学生の勉強法2.0」(新興出版社啓林館、2023年)の著者であり、教育評論家として活動する石田勝紀さんです。

では、子どもが本来持って生まれた集中力は、一体どうすれば発揮されるのでしょうか。
中学生の子どもが集中力を高める方法、そのために親ができることについて、石田さんに教えてもらいました。

 

一般社団法人 教育デザインラボ 代表理事 石田勝紀さん
一般社団法人 教育デザインラボ 代表理事 石田勝紀(いしだ・かつのり)さん

 

 

中学生の子どもは本当に集中力が続かないのか

 

そもそも「子どもに集中力がない」というのは誤解

 

「おもしろくない」から集中力が続かない

 

――中学生の子どもの集中力が続かないと悩む親は多いようです。集中力が続かない子どもを、親はどのように理解してあげれば良いのでしょうか。

 

まず、「子どもに集中力がない」というネガティブな見方から変えましょう。「子どもが勉強に集中しない」という一面だけを見て、集中力がないと捉えていませんか。

本来、子どもには集中力があります。ゲームや動画に夢中になる姿を思い浮かべればわかりますよね。子ども自身が「おもしろい!」「楽しい!」と思えることであれば、集中力を発揮します。勉強に集中できないのは、子どもにとっておもしろくないものだからです。

 

集中力を高めるためには大人のサポートが必要

 

―― なるほど。おもしろくないから集中できないんですね。一方で、勉強に集中できる子どももいます。何か理由があるのでしょうか。

 

勉強に集中できる子どもは、つまらないと感じることを頭の中でおもしろいものに変換しています。例えば教科書や参考書の内容を、自分の力でおもしろいものと捉え直して理解するので、集中して勉強できるのです。

ただ、ほとんどの子どもは、自分で変換できなくて「おもしろくない」「嫌だ」となります。そこで、子どもが前のめりになれるよう、つまらないと感じることをおもしろく変換してあげるのが大人の役割です。

例えば、学生時代、授業に集中していてあっという間に時間が過ぎた経験はありませんか。この場合、教科書の内容を先生がおもしろく変換してくれたおかげで、自然と前のめりになって授業に参加できていたわけです。

勉強がおもしろいと思えるようになれば、子どもは自然と集中します。子どもがそう思えるよう、大人が工夫してサポートしてあげたいものですね。

 

中学生特有の集中力が続かない原因

 

―― 子どもの集中力がないと感じる場合、他に考えられる原因はありますか。

 

中学生特有の理由もいくつか考えられます。

 

環境の変化や思春期の影響も

 

中学生になると部活動をはじめ、塾に通い始める子も増えます。忙しい中で学業と部活動を両立しようとすると、体力的にはもちろん、成果を求められる重圧や時間に追われるプレッシャーから精神的にも疲れやすくなり、集中力を保つことが難しくなるでしょう。

ちょうど思春期に差しかかることも原因の一つと言えます。思春期は身体の急速な変化に心が追いつかず、精神的に不安定になりやすい時期です。他者を通して自分を理解すると同時に、親から自立する不安を仲間と過ごす安心感で埋めようとするため、友人関係の影響を大きく受けやすくなります。誰かと比べて劣等感を抱えたり、人との関係性や距離感に悩んだりしていると、目の前の物事に集中しづらく感じてしまうでしょう。

 

最大の要因はスマホ

 

特に、現代はスマートフォンの普及により、人とのつながりを気軽に持てる一方で、そのつながりを維持し続けることにストレスを感じる子もいます。そのため、スマホこそが中学生から集中力を奪う最大の要因となっています。

スマホには多くの情報が得られるウェブ検索機能はもちろん、ゲームや動画など、子どもが没頭しやすいコンテンツにたくさんアクセスできます。また、SNSなど双方向でコミュニケーションが可能なツールも多く、メッセージやコメントの通知に気を取られやすいのも特徴です。

中学生になると、スマホを持ち始める子どもが増えます。子ども家庭庁による「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」でも、インターネットを利用すると回答した中学生の93%が専用のスマホを利用していました。子どもにとって魅力的なコンテンツがすぐ近くにある状態では、誘惑に負けてしまうのも無理はありませんよね。

夜遅くまでスマホに夢中になり、睡眠不足から集中力を欠いてしまう子もいます。

 

中学生の93%が専用のスマホを利用

 

 

中学生の集中力を高めるための3つの方法

 

―― 中学生特有の理由やスマホの誘惑もある中、子どもの集中力を高められる方法はありますか。

 

まずは「子どもがなぜ集中できないのか」を理解することから始めましょう。集中できない理由によって、有効な方法も異なります。集中力を高めるためのテクニックをいくつか例を挙げながら紹介しますね。

 

①集中できる環境や状態を作る

 

部屋のレイアウトを工夫したり、アイテムを用いたりして、子どもが勉強に集中できる環境や状態を作ることが大切です。

 

勉強部屋とスマホ・ゲームを触る部屋を分ける

 

スマホやゲームが原因で集中できない時は、勉強部屋とスマホやゲームを触る部屋を分けましょう。部屋を分けられない場合は、空間のゾーニングでも効果があります。

スマホやゲームがすぐ手の届く場所にあると、集中力が低下します。物理的な距離を作れば、スマホやゲームを触るまでのハードルが上がり、通知に気を取られることもなくなります。

 

机の配置や空間作りも効果あり

 

スマホ以外では、机の配置が原因で集中力が落ちる場合もあります。例えば、机の後ろにドアがあると、人の出入りが気になって注意力が散漫になります。また、オープンスペースに机を置くことで、子どもの集中力が削がれているようであれば、机の周りを仕切りで囲って、集中できる空間を作ってあげるのが良いでしょう。

音が気になって集中できない時は、耳栓を用意してあげるのも一つの方法です。

 

②パフォーマンスが高まる場所と時間帯を見つける

 

勉強する場所や時間帯に課題がある場合、パフォーマンスが高まる場所や時間帯を見つけることが大切です。

パフォーマンスが上がる場所や時間帯は子どもによって異なります。教科や分野によって、最適な時間帯や場所に違いが出ることもあります。例えば、「英単語はお風呂の後にベッドの上で寝転がりながら暗記すると覚えやすい」「数学の問題は夕食前にリビングのテーブルで解くと効率が良い」といった具合です。

さらに、同じリビングのテーブルでも、座席の位置によって子どもの集中力が変わることがあります。

子どもが勉強に集中できる場所や時間帯がわかれば、いつ、どこで、何をすべきかが明確になり、家庭での行動スケジュールが決まります。スケジュール通り行動し続けるうちに、勉強に向き合うサイクルが自然とできあがっているはずです。

 

③勉強前のルーティンを作る

 

勉強前のルーティンを作ると、自然と勉強に気持ちが向くようになります。特に、やる気スイッチがなかなか入らない子に有効です。ルーティンによって気持ちを整えると、集中モードに入れます。

 

「机の上を整理する」など簡単な動作でOK

 

ルーティンは、机の上で教材を開く、机の上を整理するといった簡単な動作で問題ありません。また、その時点でやる気が出なければ、気持ちが乗るまで勉強に取りかからなくても構いません。あらかじめ準備を済ませておけば、いざ勉強しようとした時に、気持ちが乗った状態のまま取りかかれます。

 

抵抗感が少ない科目やドリルから始める

 

勉強の中で「やっても良いかな」と思えるようなことから始めるのも良いでしょう。

中学生の頃、私は毎日5分ほどかけて漢字の問題集を1ページ分ノートに書き、それから他の教科の勉強を始めるようにしていました。字を書くことが好きだった私にとっては、写経のような感覚で心を整える時間になっていました。

人はいきなり集中することはなかなかできないものです。ぜひいろいろと試行錯誤しながら、子どもにぴったりのルーティンを見つけてください。

 

「子どもがなぜ集中できないのか」を理解することから始める

 

 

中学生の集中力を高める上で親ができること

 

ベースは子どもとの信頼関係|家庭を安心できる場所に

 

―― 子どもの集中力を高める上で親が意識すべきことはありますか。

 

子どもと信頼関係を築き、子どもにとって家庭を心から安心できる場所にすることが何よりも大切です。

親子関係や家庭環境が安定せず、子どもの心が落ち着かない状態では、表面的なテクニックでいくら集中力を伸ばそうとしてもうまくいきません。子どもの心の安定こそが集中力の土台になります。その上で、親が子どもの知的好奇心やモチベーションを引き出す関わり方を心掛けるとより効果的です。

そのためには「子どもに余計なことを言わない」「子どもの好きなことを尊重する」「子どもとよく話す」の3つを意識しましょう。

 

集中力を高めるには、子どもと信頼関係を築き、子どもにとって家庭を心から安心できる場所にすることが何よりも大切

 

子どもに余計なことを言わない|親子関係にも当てはまる「作用・反作用の法則」

 

まずは、子どもに対して余計なことを言わないことです。親が口を出さなければ、子どもは行動しないと思っていませんか。

力を加えた時に同じ大きさで逆向きの力が発生することを「作用・反作用の法則」と言います。この法則は親子関係にも当てはまります。例えば「テスト前だから勉強しなさい!」「明日の朝は早いから早く寝なさい!」など、親がわざわざ言わなくても本人が理解していることを繰り返し言い続けると、子どもはどんどんやる気を失います。

 

反抗期は「これまでの対応を変えて」というメッセージ

 

これに加え、反抗期の中学生なら反発するでしょう。反抗期は、子どもの語彙(ごい)が増し、論理的に考えられるようになることで、ようやく反抗できるようになる時期です。「これまでの対応とは変えてほしい」という、子どもから親へのメッセージなんですよ。ここで親が「生意気になった」「反抗期で困る」といった捉え方をするので、親子関係が悪化します。

子どもが反抗する時、親は子どもの成長に応じた関わり方ができるよう、子どもへの向き合い方を見直すことが大切です。

子どもがやろうと思っているところに、親の一言が入りやる気を無くす。この余計な口出しをやめるだけで、子どもは自発的に動くようになります。ただし、子どもがわからないことについては、これまで通り親が教えてあげましょう。

 

子どもが好きなことを尊重する

 

子どもが好きなことや興味のあることを尊重するのも大切です。

「ゲームばかりせずに勉強しなさい!」など、親は子どもが好きなことや興味のあることを制限し、親がしてほしいことをさせようとします。これでは、子どもは親を対立する存在と認識してしまい、良い親子関係は築けません。

 

好きなことに夢中になる経験で「集中するための型」が身につく

 

子どもが好きなことや興味関心のあることに全力で取り組めるようにすることは、集中力を高める上でも役立ちます。何かに熱中する経験を通して、子どもは目の前の物事に向かう姿勢、つまり集中するための型を身につけます。

例えば、親が「得意科目はもう良いから、苦手科目を勉強しなさい」と言うケースがあります。苦手科目の克服を優先させようとして、得意科目の勉強を途中で中断させていませんか。子どもが得意な科目をとことん極めたいなら、その考えを尊重しましょう。集中の型を身につける点でも、子どもが得意科目の勉強に集中しているのに、無理に遮ることは逆効果です。

親が子どもの興味を尊重し、楽しませることで、子どもは夢中になり集中力が向上します。

 

暇つぶし目的の動画やゲームは集中力向上につながらない

 

なお、子どもの好きなことを尊重するのは大切ですが、暇つぶし目的の動画やゲームは、あまりおすすめできません。「やることがないから」という消極的な理由ではなく、自ら興味関心を持って物事に向かう姿勢が集中力を高めます。

もし夢中で取り組めることがない場合は、新しい興味関心を見つけられる機会を設けることが重要です。

 

心の安定を生む雑談|対等な立場で向き合う

 

親ができる最大のサポートとしておすすめしたいのは「子どもとよく話すこと」です。何気ない雑談で良いんです。コミュニケーションの頻度が高まると、親子の信頼関係が強化されます。心が安定している子どもは、何に対しても落ち着いて向き合えるようになり、結果的に集中力が高まります。

 

勉強や友人関係の話題は要注意!「上から目線」はNG

 

ただし、雑談のテーマには注意が必要です。学校や勉強、宿題、場合によっては友人関係の話は避けましょう。これらの話題は、親の経験則から子どもに対して上から目線で話してしまうからです。特に、思春期の子どもは自我がはっきりと芽生え始めるため、上から目線の言葉には抵抗を感じます。一人の大人として尊重することを心掛けてください。

信頼関係を築くためにも、まずは親子が対等な立場で対話を重ねることが大切です。ひと言ふた言のやり取りだけでも良いんですよ。子どもにとって親が信頼できる存在になれば、勉強や友人関係で困った時、子どもは自然と親に相談するようになります。勉強や友人関係については、子どもから相談があった際にじっくり話し合えば良いのです。

 

集中力を高めるには、「子どもに余計なことを言わない」「子どもの好きなことを尊重する」「子どもとよく話す」の3つを意識

 

 

子どもの集中力を高めるコミュニケーションのコツ|雑談で意識するポイントとは?

 

WHYとHOWで問いかけると、自ら考える「思考の鋳型」が身につく

 

―― 親子が対等な立場で対話を重ねることが大切だという話が先ほどありました。雑談を通じて知的好奇心を引き出すコツを教えてください。

 

会話の中で、子どもに疑問を持たせることを意識しましょう。

疑問を持つことで、子どもは頭を使って考えます。その間、子どもの意識は疑問の対象に向くため、自然と集中力も発揮されるんです。あくまで意識を向けることが重要なので、子どもが答えを出せなくても問題ありません。

そのためには、WHY(なぜ)とHOW(どうすれば)を使った問いかけを会話に織り交ぜることがポイントです。

例えば「日本の首都は?」と聞かれると正解は一つですが、「なぜ東京の渋谷や原宿は若者に人気なの?」や「どのようにすれば地方の人口を増やせると思う?」と問われると、「なぜだろう」「どのようにしたら良いのだろう」と考えることになります。

親が子どもに疑問を投げかけることで、子どもは見聞きした物事に対して自然と疑問を持ち、自分の頭で考える「思考の鋳型」を身につけます。この思考の型は学校でも生かされ、授業で取り上げられるテーマについて前向きに考えられるようになります。その結果自然と授業にも集中できるようになるのです。

 

まずは親が新聞を読む|子どもの好奇心をくすぐる記事を探してみよう

 

親自身が視野を広げ知識を増やす

 

―― 会話のきっかけを見つけるコツを教えてください。

 

日常生活の何気ない場面はもちろん、テレビや新聞で取り上げられるニュースや社会問題を題材に、親子で話し合えると良いですね。親子で話し合う話題のタネを見つけるためにも、まずは親自身が視野を広げ、知識を増やす必要があります。その点、自分が興味関心のある分野以外も、網羅的に情報収集ができる新聞はおすすめです。

 

子どもは新聞に慣れるところから|親は好奇心を引き出す心掛けを

 

―― 新聞がおすすめな理由について、詳しく教えてください。

 

まずは親が新聞を読むことから始める

 

子どもの知的好奇心を引き出すきっかけになります。

例えば、親が新聞を読んで、子どもが好きな物やスポーツの記事があれば切り抜いて渡してみてください。子どもの興味関心を引くトピックを題材に親子で話し合うと、子どもが疑問を持つ機会が増えます。あるいは、テーマそのものに関心を持って、より深く探究したい気持ちが芽生えるかもしれません。

新聞はたしかに話題の宝庫ですが、部活動など他にも興味関心が増える時期の中学生には、読むまでのハードルが少し高いかもしれません。それでも、親が新聞を読む姿を目にしたり雑談を通して新聞の話題に触れたりすることで、新聞が子どもにとって身近なものになります。まずは興味のある記事から触れて、新聞に慣れることが大切です。

その結果、社説やコラムも抵抗なく読めるようになり、大学受験の対策にも役立ちます。

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高校受験に役立つ新聞|毎日読むだけで学力アップに

 

要約力と表現力を高めるトレーニング

 

――新聞を読むと子どもの学力向上にもつながるのでしょうか。中学生の学力を伸ばす新聞の効果的な活用法を教えてください。

 

要約力と表現力を鍛えるトレーニングとして新聞を活用できます。比較的親しみやすい投書欄や社会面の記事を子どもに読ませた上で、「要するにどんな話?」と「これについてどう思う?」の2つの問いを投げかけてください。コツは、子どもが勉強だと捉えないよう、日常会話の中でさりげなく問いかけることです。

「要するに」と問われると、子どもは読んだ話の内容をまとめようとします。要点を捉えて重要な情報を抜き出す抽象化思考力や要約力が養われます。それに加えて、「これについて、どう思う?」という問いかけに答えようとすることで、自分の意見や考えを表現する力が身につきます。

親の問いかけに対して子どもが答えを出し、親が共感や感心を示すリアクションをするという1往復半の会話で十分です。夕食の間や休日など、親子ともにゆとりがあるタイミングで、気軽に取り組んでみてください。

 

グラフや図の活用は高校受験対策にも効果的

 

―― 他にも、新聞を効果的に活用して子どもの学力を伸ばす方法はありますか。

 

記事にあるグラフや図を活用して親子で話し合うのもおすすめです。

これから迎える高校受験では、身近なテーマを題材にした問題が出されることもあります。また昨今の入試では、複数の資料を読み比べて解く問題がよく採用されています。グラフや図から必要な情報を読み取る力を日常的に鍛えておくと、受験でも役立つでしょう。

例えば、少子高齢化の進行を示すグラフが載っていれば、親が子どもの年齢だった頃と今を比較し、データから読み取れる情報について話し合う――といった使い方ができます。

 

新聞は毎日読むだけで学力アップにつながる

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集中力を高める環境づくりに親子で取り組もう

 

子どもの集中力が続かない理由や集中力を高める方法について、教育専門家の石田勝紀さんに話を聞きました。

集中力を高めるためには「なぜ集中できないのか」を知り、適切なアプローチをする必要があります。具体的には、集中できる環境や状態を作る、パフォーマンスが高まる場所と時間帯を見つける、勉強前のルーティンを作るーーといったテクニックがあります。

同時に、子どもの集中力は心の安定が基盤だと認識し、親子の信頼関係や安心できる家庭環境を築くことも大切です。そのために親が意識すべきポイントは、余計なことは言わない、子どもの好きなことを尊重する、子どもとよく話す、の3つでした。

特に、親子の会話は信頼関係を築くだけでなく、子どもの知的好奇心を高めます。知的好奇心の向上によって子どもが自ら疑問を持ち、前向きに勉強するようになると、子どもの集中力も自然と高まります。

子どもたちには、持って生まれた集中力があります。親子で密にコミュニケーションをとりながら、本来の集中力を存分に発揮できる環境づくりに取り組んでいきましょう。

 

一般社団法人 教育デザインラボ 代表理事 石田勝紀さん

一般社団法人 教育デザインラボ 代表理事 石田勝紀(いしだ・かつのり)さん

1968年横浜市生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4千人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。「日本から勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、オンラインコミュニティー「Mama Cafe」の運営や、執筆・講演活動に取り組む。音声プラットフォーム「Voicy」では、子育ての悩みに答えるチャンネル「Mama Cafe ラジオ」を毎日配信している。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に「中学生の勉強法2.0」(新興出版社啓林館、2023年)、「子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば」(集英社、2018年)など。

 

2024年6月20日公開
※インタビュー中のトピックは取材時のものです